シビックテック チャレンジ YAMAGUCHI

募集テーマ

問い合わせ対応に、AIのチカラで革命を!
問い合わせ履歴から自動生成でFAQ(よくある質問)をつくりたい!

締切日
2022/07/19(火)【募集終了】
課題地域
  • 山口県
担当部署
山口県 新型コロナウイルス感染症対策室・薬務課
採択企業
Nota株式会社

POINT

解決したい課題

担当者が24時間体制で行っている新型コロナワクチン接種に関する相談対応業務について、電話対応以外の手段を設けることにより、県民の利便性を向上させたい

想定する実証実験

今までの問い合わせ内容について、ホームページ上でFAQ(よくある質問)として検索でき、かつ行政職員のFAQ作成業務負担を軽減できるような仕組みの検証をしたい

実現したい未来

電話以外にもワクチン接種に関する不安や疑問を解消する場ができることで、より安心・安全なワクチン接種を実現したい

得られるもの

全都道府県で相談窓口やコールセンターは設置されており、他の自治体においても導入の可能性あり
相談窓口等は、ワクチン接種以外でも幅広い展開が可能

ワクチン接種開始とともに専門相談センターを開設、昼夜問わず24,000件以上の相談が!

2021年2月、新型コロナワクチンの接種がスタート。同じくして、山口県では、ワクチンに関する専門的な相談に対応するため、「新型コロナワクチン接種専門相談センター」を設置し、接種が本格化する4月以降は、薬剤師による24時間の電話相談を始めました。

専用回線を3回線設置し、昼間は薬剤師3名、夜間は薬剤師2名の体制を整えましたが、県民から寄せられる相談の数は、わたしたちの想像をはるかに超えていました。ワクチン接種が本格化すると相談は殺到し、月に2,000件を超え、専用回線の電話は鳴りっぱなしでした。2022年5月までの1年3か月余りで、実に24,374件(うち、夜間4,306件)の相談が寄せられ、ピークの2021年7月には3,530件に達したのです。

県民からの相談は、ワクチンを接種して熱が出たがどうすれば良いか、アレルギーがあるがワクチン接種は可能かといったよくあるものから、自分の持病の薬との飲み合わせや妊婦・授乳婦の対応など実に様々なものでしたが、薬剤師さんたちは、県民の不安や悩みに寄り添い、一つ一つに丁寧に対応し、その全てを記録しなければなりませんでした。

このような現場の状況で、私たちは、県民の方々にこれまで行ってきた電話以外の相談方法を増やし、より県民の方に寄り添って不安や悩みを解決できないか、また、何とかして薬剤師さんの負担を軽減にも繋げられないか、と考えるようになりました。

相談者も便利になり、現場の対応者も負担が減るFAQ(よくある質問集)

そこで、考えたのが、これまでの相談記録をまとめたFAQ(よくある質問集)の作成でした。

これまで、新型コロナワクチンに関する一般的な質問をとりまとめたFAQはさまざまな自治体で作成されていますが、ワクチンの副反応等に関するより専門的なFAQはありませんでした。

電話応対以外の選択肢として、FAQを作成し、ホームページ等で検索できるようにすることで、より気軽に相談者自らが疑問や心配事を解決できるようになる、さらに、FAQができることで問い合わせ件数の削減につながり、相談センターの業務負担軽減にもつながります。さらには、相談センターにおける電話対応においても、FAQを活用することでより的確な対応が可能になりそうです。

この4月から山口県のホームページで接種に関する基本的な質問の一部については、検索できるサービスも公開しており、薬剤師が対応した専門的な質問についても、サービスに組み込むことを考えています。

デジタルのちからで、FAQ作成の大きな負荷を軽減したい!

とはいっても、いざ一から人力で、この2万件を超える相談記録からFAQを作成するには、①データの整理、②データの分析、③分析結果に基づいたFAQの作成と、多大な時間と労力が必要となります。残念ながら現場にFAQ作成の業務まで行う余力はありません。

そこで、AIなどのデジタル技術を活用して、過去の相談記録を分析し、FAQ作成を自動化する仕組みが作れないかと考えました。相談者の利便性の向上に加え、相談センターの業務負担軽減、そしてFAQを作成する行政職員の業務負担軽減にもつながる、そのような将来を期待しています。

コロナワクチン接種相談から、他の役所の問い合わせ対応への展開へ!

今回の取り組みは、コロナワクチン接種に関する相談対応が発端ですが、行政においては、日々、さまざまな分野の数多くの問い合わせに対応しています。その多くは職員が電話により対応していますが、相談対応の質の維持とともに、デジタル技術の普及に伴う相談方法の多様化は喫緊の課題となっています。

より少ない行政職員の業務負担で様々な相談に的確な対応を可能とするFAQ作成支援ツールによるFAQの作成・発信は、今後の行政サービスを維持する上では、ますます重要となってくるのではないでしょうか。

今回の取り組みをきっかけに、他分野への展開も考えています。ぜひ一緒にチャレンジしてくれるスタートアップの皆さんの応募をお待ちしています。

背景新型コロナワクチン接種後の副反応等の相談に対応するため、山口県ワクチン接種専門相談センターを開設し、薬剤師が24時間体制で電話応対している。
課題(詳細)薬剤師が24時間対応を行っている相談窓口(現在はワクチン接種後の副反応等に関する専門的な相談窓口)について、現状の電話対応以外の手段を設けることにより、県民の利便性の向上を図るとともに、薬剤師の業務負担を軽減したい。
求める解決策これまで主に人力で行っていた下記業務について、AI等による自動化の仕組みの開発
1. データ整理(分類)
※現在はワクチンの有効性・安全性、予約・接種会場・接種時期、接種可否、副反応、その他の5つに分類しているが、相談記録のキーワードから、その中から、例えば副反応であれば、発熱等の代表的な副反応への対応方法、副反応かどうかの相談、子どもの副反応などの細分類を作成。
2. 整理結果の分析(解釈)
3. 分析結果からのFAQ作成・公開
想定する実証実験内容今までの問い合わせ内容から作成したFAQをホームページ上に掲載し、利用状況及び利用者の満足度を測定する。
また、従来の方法と比較して、どのくらい行政職員のFAQ作成業務の負担が軽減するか検証する。
実証実験成功後の発展性ワクチン接種に限らず、相談窓口対応は、企業・行政でさまざまな分野があることから幅広い展開が期待できる。
提案企業に求める専門性FAQ自動作成やデータ利活用に関する知見、技術
プロジェクトの進め方打合せ方法オンラインでの打ち合わせ可
提供可能なデータ・環境等相談対応状況データ(形式:Excel、約2万件)
プログラム終了後の本格導入有効性の確認やシステムが具体化された段階で、予算措置の検討を図る。


山口県
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山口県は本州の最西端に位置し、三方が海に開かれ、東西に中国山地が走っていることから、県土の7割が中山間地域であり、少子高齢化や若者流出が大きな課題となっています。 こうした中、本県では、デジタル化は地方においてこそ、より大きな進展を果たさなければならないと考え、デジタル技術を活用して、地域が抱える様々な課題の解決や、新しい価値の創造を行い、これまでよりも豊かで安心・安全に暮らすことができる山口県の未来を目指して、本県ならではのデジタル改革を進めていきます。 https://www.pref.yamaguchi.lg.jp/

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