シビックテック チャレンジ YAMAGUCHI

募集テーマ

運転免許センターにもDXを! 免許取得にかかる学科・実技試験のインターネット予約システム導入し、もっと使いやすく便利にしたい!

締切日
2023/07/18(火)【募集終了】
課題地域
  • 山口県
担当部署
山口県警察本部 運転免許課 試験係

POINT

解決したい課題

例年、学生の卒業・就業時期は、運転免許学科試験の受験者が急激に増加することから、昨年繁忙期である2月中旬から3月末までの間に限って、山口県電子申請システムを活用してインターネット予約を行ったが、利用者の利便性や業務内容に十分なシステムとは言いきれず、インターネット予約申請システムを構築したい。

想定する実証実験

予約およびその管理システムの構築に向けた検討
・現状の運用業務にとらわれない形で、詳細を協議予定
・システム導入による業務フローの見直し

システムのユーザー(職員・一般受験者)テスト

実現したい未来

現在、一定期間のみの受付となっているインターネット申請を、年間を通じた受付方法とし、電話応対等の旧来の受付方法の負担を徐々に軽減したい。
さらに、今回のインターネット申請実現を機に、運転免許センターでの各種手続きのオンラインへの足掛かりとしたい。

得られるもの

事業者との関係が構築でき、将来的に運転技能検査などの予約管理や各種申請手続など、システム拡大について円滑に協議を進めることができる。
また、運転免許は大多数の国民が有する資格であり、試験、更新手続等の大きな需要が恒常的に見込まれることから、企業側にとっても運転免許行政に関する見識を深め、技術開発に携わることは、新たな市場開拓に繋がり有益なものと考えられる。

自家用車中心の山口県

山口県民の移動手段は主に自動車が支えており、本県は自家用車の世帯当たり台数が全国平均を上回り、「道路交通利用者満足度調査(平成17年国土交通省)」でも全国総合1位になるなど、県民にとって自動車の運転免許は生活する上で必要不可欠なものとなっています。

混み合う山口県総合交通センターの様子

年間約13万人もの県民が訪れる山口県総合交通センター

山口県総合交通センターには、運転免許の更新手続や、免許試験の受験などのために、年間約13万人が来庁します。中でも運転免許の学科試験は年間約1万5千人が受験し、高校生が卒業する3月にはその3分の1にあたる約5,000人が集中して来庁します。

学科試験受験者数(令和4年)

コロナ対策での学科試験のインターネット予約の導入

令和3年3月、コロナ禍における3密対策の一つとして、1日あたりの受験者数を制限することとし、にしました。

まず、県内の自動車教習所を通じた予約制による学科試験を実施しました。受験者数のコントロールには一定の効果がありましたが、予約を請け負う教習所の負担が大きいという問題がありました。

そのため教習所職員の負担軽減を目的として、令和4年3月に、県が運用管理する「やまぐち電子申請サービス」を利用したインターネットによる予約制を導入。その結果、受験者は県警ホームページへアクセスすることで24時間いつでも予約ができることとなり、教習所の負担も解消され受験者の利便性も向上しました。

講習の様子

しかし、まだまだ問題が・・・

インターネット予約の導入により受験者の利便性向上に一定の効果があったことから、総合交通センターとしても繁忙期の3月に限らず、引き続きこの仕組みを続けていきたいと考えています。

しかし、運用する「やまぐち電子申請サービス」はもともと予約制を想定したシステムではないため、
・インターフェイスが直感的に理解し難く、操作方法の問い合わせが多い。
・受験日のみの予約しかできず、受付時間など、細かな指定ができない。
・受験者が予約画面で残枠の確認ができない。
・予約の取消は職員が手動で削除するため残枠にリアルタイムに反映されない。
・複数日にまたがる重複予約のチェックができない。
 等の課題が残りました。

もう一つ課題が

運転免許には技能試験もあり、年間約2,000人が受験されます。

この予約については、受験する免許の種類により受験資格や試験に要する時間が異なるなど複雑なためめ、現システムが利用できず、今でも全て電話による予約受理を行っています。予約の受理だけで、受験資格等の確認に1件あたりのに5分以上かかります。

また、担当係員が来庁者対応のため不在であった場合は後で担当職員が折り返しの電話をかける必要があり、受験者にとっても職員にとっても時間的負担が大きくなっています。

運転免許技能試験の受験資格・試験所要時間

スマートな予約手続を!

これらの課題を解決するため、予約取得に特化したWEBサイトを新たに作成し、山口県警察のホームページとリンクさせることで、受験者にとってわかりやすく、職員にとっても予約管理しやすいシステムを構築したいと考えています。 

まずは運転免許試験の予約からのスタートにはなりますが、この新たな予約管理システムがうまく運用しはじめると、現状電話でしか予約ができない、下記のような運転免許に関係する手続きにも幅を広げたいと思っています。

  • 外国免許の切替申請(年間約300人)
  • 高齢者講習等(年間約5万人~県内指定自動車教習所が予約受理→講習実施)

将来的には全ての予約をオンライン化し、「電話・来庁せずともWEBで予約したほうが早い!」と思われるような感動の顧客体験(県民サービス)を生み出すWEBサイトに成長させたいと考えています。

ぜひ、このような取組、想いに賛同いただき、私達と共により良い山口県総合交通センターのサービスを作っていただけるような企業を募集します!

免許関係の手続きの効率化・デジタル化は、本県に限らず多くの自治体が課題感を持っていますが、まだまだ未知の領域です。ぜひ、ご応募お待ちしています!

Outline

背景例年、繁忙期の2月中旬~3月末の間は、原則として県警ホームページからのネット予約制とし、電話予約は平日15時から17時を受付時間としており、本年は、ネット予約が5,355件に対して、電話予約は71件であった。
しかし、山口県電子申請システムを活用してインターネット予約を行っているものの、利用者の利便性や業務内容に十分なシステムとは言いきれず、実際には電話による問い合わせが多数あり、その大半が「インターネット予約の方法を教えてほしい。」という簡易的な内容であった。
課題(詳細)1.操作上の画面(インターフェース)について、一見して、予約手順や操作要領を直感的に理解できるようにしたい
・電話口で予約要領を教示しながら予約操作を完了させる例が多く、電話回線が混雑してその他の問い合わせの電話が繋がりにくい、また、学科試験の採点等多忙な時間帯に試験官が電話対応に追われたことから、受験者への免許証交付にも影響が生じている。

2. 機能について、現行の代用システムでは不足している下記を追加したい
・予約画面で残枠が確認できない
・予約の取消しは課員が手動で行うため、リアルタイムに反映させない
・複数日にまたがった予約重複チェックができない
・予約状況の確認が行政端末でしかできない
求める解決策1.予約およびその管理システムの構築
・一般的な予約に関する機能に加えて、ページ内に予約方法の動画を掲載、手続きの進捗を自分で確認できる等、利用者がより分かりやすく工夫も提案いただきたい
・公共サービスのため、セキュリティ面で安心できる提案が望ましい。

2.システムのユーザー評価(テスト)の支援
・県警内にノウハウを持ち合わせていないため、提案事業者内(または外部パートナー等)の専門人材からの支援があると望ましい。
想定する実証実験内容現状下記の想定はあるが、事業者側の提案の踏まえて進め方は協議・検討していきたい。

新予約システムの要件の調整
・既存の業務内容にとらわれない形で、提案内容をもとに詳細を協議予定
システムのプロトタイピング
ユーザー評価(少人数でのインタビュー/行動観察を想定)
上記評価に沿ったシステムの改善
ユーザー評価(前回よりも人数規模をふやし、定量調査を想定)
上記評価に沿ったシステムの最終調整

上記に加えて、予約実績の分析に加えて、昨年、インターネット予約を利用しなかった(電話での予約をした)受験者からの意見を参考に検証できるとなおよい。
実証実験成功後の発展性今後、増加が見込まれる高齢者講習等の予約に代用できる可能性あり。
学科試験と同じく電話予約により受付けていることから、職員の業務停滞を解消するとともに、受講者の予約待ち日数の短縮などが期待される。
また、今後、即日交付窓口の拡大を計画しており、各施設における駐車場問題、混雑緩和等を同様にインターネットを使って解消したい。
提案企業に求める専門性セキュリティの安全性、信頼性。
単なるシステム導入にとどまらず、ITシステムに明るくない県警職員とも、開発からユーザー評価まで二人三脚で伴走いただけるような開発を希望。
プロジェクトの進め方打合せ方法総合交通センターにおいて、担当者と協議(業務説明)を実施
オンライン会議の対応可(ただ、必要に応じ現場への訪問は希望)
提供可能なデータ・環境等予約件数、電話予約の割合等、当課にて保有するデータ・情報は実証の中で必要に応じ提供する
プログラム終了後の本格導入検討段階であるが、有効性の確認やサービス内容が具体化され、正式導入の目途がつき次第、予算要求を実施予定


山口県
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山口県は本州の最西端に位置し、三方が海に開かれ、東西に中国山地が走っていることから、県土の7割が中山間地域であり、少子高齢化や若者流出が大きな課題となっています。 こうした中、本県では、デジタル化は地方においてこそ、より大きな進展を果たさなければならないと考え、デジタル技術を活用して、地域が抱える様々な課題の解決や、新しい価値の創造を行い、これまでよりも豊かで安心・安全に暮らすことができる山口県の未来を目指して、本県ならではのデジタル改革を進めていきます。 https://www.pref.yamaguchi.lg.jp/

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