スマホが苦手なひとも、とり残さない!紙の利用券のデジタル化を一緒にチャレンジしたい

- 課題地域
- 周防大島町
- 担当部署
- 周防大島町 福祉課
- 採択企業
- 中部電力株式会社
背景・課題
- 「タクシー利用券」の運用を改善し、福祉課職員の負担を軽減したい。
- 町では利用者からの申請を受けて助成券を交付。利用者はタクシー料金精算時に助成券を提出して割引を受け、タクシー事業者は月に1回、町へ請求手続きを行っている。

- 職員の作業負担
- 申請書受付・システムへの登録
- 助成券の印刷と郵送
- 利用者からの問い合わせ対応
- 1事業者あたり月間約400枚の処理
- 助成券利用情報の管理システム手入力
- 利用者側の作業負担
- 申請書記入・提出負担
- タクシー事業者の作業負担
- 請求書・助成券の集約・確認・提出

実証方法
デジタル化による業務負担軽減効果や関係者の受容性を検証するため、実際にタクシー事業者や利用者に、日常生活の中で利用いただいた。

- 実証期間は令和7年1月17日から2月14日まで
- モニターとして現行助成制度対象者(高齢者)15名が協力
- モニターには1人あたり4枚分のデジタル助成券を交付
- 町内拠点のタクシー事業者2社にも協力を依頼
- モニターにスマートフォンアプリから助成券を申請してもらい、日常生活の中でデジタル助成券を利用できる環境を整えた
検証結果
- 15名のモニターのうち、10名が実際にデジタル助成券を利用し、合計21回の利用があった
- 二次元コード読取による助成券利用はなく、全数、マイナンバーカード提示による利用であった
- 利用者からは、今後の利用について前向きな回答が多数(91%)得られた
- 福祉課の業務効率化が期待でき、申請受付、実績集計に係る時間を90%以上削減できると想定された
- タクシー事業者からも、「導入されれば楽になる」「今後も協力する」とのコメントが得られた
今後の展望・課題
- 実証を経て、乗務員向けアプリ画面構成の改善など、複数の課題が見つかった
- これらの課題をクリアし、周防大島町におけるサービス実装、延いては他自治体への導入拡大を目指す

- サービス実装に向け、利用者からの申請・受付フローや、トラブル時の対応など、細かいオペレーションについて検討を深める必要がある
- 将来的には、他の助成券や政策との連携・融合も視野に入れる

周防大島町
- SUO OSHIMA TOWN -

周防大島は、瀬戸内海東南部に位置し淡路島・小豆島に次いで3番目に大きく、温暖な気候と豊かな自然環境に恵まれた人情あふれる島で、本土・本州とは大島大橋によりつながっています。人口は約1万8000人で高齢化率は48%を越えていますが、お年寄りが大変元気な「生涯現役の島」「長寿の島」で、かつてはハワイなどの海外へも多くの島民を輩出した「移民の島」でもあります。 また、風光明媚な島の随所にはスポーツ施設、海水浴場、温泉、宿泊施設などが整備され、「リフレッシュの島」「癒しの島」としても脚光を浴びています。 本町は過疎化、高齢化など多くの課題を抱えていますが、町総合計画基本方針の「元気にこにこ安心で21世紀にはばたく先進の島」を目指して頑張っています。 https://www.town.suo-oshima.lg.jp/